「X-UP」シンプルな技をより深く、よりかっこよく|奥深きフリースタイルトリックの世界

  • PHOTO&MOVIE
  • HOW TO
  • COLUMN
FROM Naoki Gaman5986 views

こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。
今年も残すところあと1週間…この時期は、今年中にやっておきたいことに囲まれてバタバタしがちですが、昨日ほんの少しだけですが初滑りしてくることができました。

全国的に雪不足の今シーズン。青森県も例外ではなく、県内のスキー場はほとんどがOPENを延期している状況ですが、岩手県の奥中山スキー場予想より良い雪質で、サイズは小さいものの2連ヒップ&3連キッカーやBOXまでありました。ちょっと遠かったけど、シーズン初日からキッカーが飛べて幸せです。

そんな大満足のシーズンインを終え、キッカーでのトリックについて考えを巡らせている中で、How toとはまた別で、ひとつひとつのトリックのかっこよさを追求する、そんなテーマの記事があってもいいかなと思いこれを書いています。
そんな訳で突如始めちゃいます「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」、第1弾は、「X-up」!色んなところで撮ってきたBMXの写真も一緒にご紹介します!

 

●X-upとは

X-up(エックスアップ)は、空中でハンドルを180°ひねるトリック。BMXがルーツです。ハンドルをひねることで腕がクロスされ、「X」の形になるのでエックスアップです。クロスアップと呼ぶこともありますが、海外のBMXの大会ではMCがいつもエックスアップと言っているので世界的にはエックスアップと呼ぶほうが主流のようです。

 

●X-upのやり方

(ストレートジャンプが綺麗に飛べるようになっている前提で)飛んで、頂点でハンドルを180°ひねる!それだけです。それだけなのに、難しい…
ハンドルをひねるためには身体とハンドルの間にスペースが必要なので、足を伸ばし上半身は覆いかぶさるようにします。横から見ると「くの字」になるようなイメージです。

BMXではわたしは見たことがありませんが、スノースクートの場合フットストラップで足が固定されているからか、空中で足をガニ股にすることでスペースをつくりX-upをするライダーさんもいます。アグレッシブな感になるし、好みだと思いますが、BMX好きのわたしは足が伸びているほうが好きで、そっちを目指してます。シュッとしたい。
また、ハンドルバーの幅は狭いほうがやりやすいのですが、大きいハンドルでX-upすると動きが大きく見えてかっこいいと思うのでわたしはバーはそんなに狭くしていません。(これも好み)

参考に、BMXでのX-upのHow toを貼っておきます。英語ですが見ているだけでわかりやすいのでぜひ!近いうちに日本語でのスノースクートのHow toも作りますね。

●過去最高のMy X-up(不完全)

Photo:Takashi Gaman / @八甲田パーク

こちらがわたし史上最高に「入った」エックスアップ(のようなもの)の写真。
180°まであと少し…というところですが左手が変な方向に行ってて「X」になっていません。この手でこれ以上入れるのはなかなか難しい。手が短いから難しいのかと思い悩んだこともありますが、海外の同じくらいの身長の女子BMXライダーはちゃんとできているのでそういう訳ではないようです。もっと足を伸ばして覆いかぶさり、左手を下方向に向ければいけるはず。覆いかぶさるとノーズダイブしてるような感覚になるからちょっと怖いんですよね〜(ノーズダイブ:飛んだ後前下がりで着地面に合わせていくこと。かっこいいけどやりすぎて失敗すると顔着する。)

ちなみに「入る」というのは、こういったひねり系のトリックの時によく使う言葉で、どのくらいひねることができているか、の度合いのことを言います。ちなみに「入った」状態をキープする時間は長ければ長いほどかっこよく、「固める」と言ったりします。
固めるのは気持ちいいんですけどね。わたしは入っていない状態で固めてしまうことが多いので改善しなければ、です。

●Jykk SnowscootライダーのX-up

Jykkのベテランライダー我満隆のX-up。180°以上深く入ってますね。ストレートジャンプではなくヒップ(側面に着地する形状)の地形でやっているのもポイントです。

Photo:Naoki Gaman/八甲田某所

こちらは同じくJykkライダー麻生航太のX-up。入りすぎてて意味がわかりません。50°くらい分けてほしい。

Photo:Naoki Gaman/G-trail

●BMXのかっこいいX-up

秋田県のBMXライダー「ムック」のX-up。ハンドルの入りっぷりもすごいけど身体とBMXが斜めになる感じもかっこいい!ムックのX-upは一度反対側に少しひねってから勢いをつけて入れるので動きも独特でおしゃれです。スノーボードがうまいムック、スノースクートもやったらすごそう…(やってほしい)

Photo:Naoki Gaman/岩手県九戸村コロポックルランド

ロシアの女性BMXライダーЕlizaveta Posadskikh(リザ)のX-up。わたしは身長152cmですがリザもそのくらいかもっと小さいかも?リーチもそんなに変わらないのにこんなに綺麗に入るなんてリスペクトしかありません。彼女はバースピンもうまい。

Photo:Naoki Gaman/クロアチア・オシエク


アルゼンチンの女性BMXライダーAnalia Zacarias(アナリア)のX-up。入ってる〜!!!本人的にも史上最高に入ったみたいで大喜びでした。よく見ると右足がペダルから離れているから、ワンフットX-upですね。

Photo:Naoki Gaman/中国・成都

進化系のワンフットX-upをわかりやすい角度から。スイスの女性BMXライダーNikita Ducarroz(ニキータ)です。こちらはストレートジャンプではなくクォーターでのトリック。スノーの世界だとハーフパイプでトリックしているみたいな感じですね。X-upはこんな感じの組み合わせも可能で、他には片手を離したワンハンドX-upなどもあります。ニキータはクォーターでのワンフット○○とかワンハンド○○とかが本当にかっこいい!

Photo:Naoki Gaman/アメリカ・ハンティントンビーチVANSパーク

最後はフランスのJorisCoulombで、このマガジンでもおすすめハンドルバーステムなどの記事で度々紹介しているBMXブランドSubrosaのライダーです。X-upと言って良いのかいまいち謎ですがレールでのトリック。ペグがないスノースクートではちょっと難しいですが、何かのヒントになるかも…??クリエイティブなライダーがいつかスノースクートのJIBで何かやってくれることを勝手に期待してます。

Photo:Naoki Gaman/エストニア・タリン

今回は、勝手にはじまった「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」ということで、X-upについてご紹介しました。
180°ひねることができたらそれはもうX-up!だけどそれ以上のものを求めて追求していくのもまたフリースタイルの面白さです。

X-upの練習自体はそんなに危険なことはなく、ストレートジャンプが飛べるライダーならまずは空中でちょっと動いてみるところからはじめて、徐々に角度を増やしていけば大きなクラッシュをすることもほぼありません。(いきなり思いっきり入れてみたら戻せなくなってそのまま着地、大クラッシュしたという話を聞いたことがあるので徐々にやりましょう。笑)

ハンドルを少しでもひねることができれば、少しのギャップやバニーホップなどでもちょっとひねって遊べて楽しいですよ!ぜひみなさんチャレンジしてみてくださいね!!

関連記事一覧

PRODUCTS

スノースクートのボードってどうやって選べばいいの?各ボードの違いとライディングの好みに合わせたおすすめをご紹介

先日公開されたC-1ニューグラフィックのスパイフォト。ご覧になりましたか? グラフィックデザイナーPeter Kelle…

FROM JykkSnowscoot R&D 7344 views
PRODUCTSHOW TO

【2019年版】スノースクート用ハンドルバーの選び方・人気BMXバー5選

この記事は2019年公開の記事です。 最新のおすすめハンドルバーをピックアップし新たに記事を公開しております。 2022…

FROM 吉田コオ 9143 views
SCHOOLINFORMATIONFROM RIDER

今シーズンは「苗場スキースクール・スノースクートステーション」で「手軽にスノースクート!!」

こんにちは!コウタです!!! 「ジック スノースクートステーション」が、今シーズンは拠点を苗場に移し、「苗場スキースクー…

FROM 麻生航太 6807 views
COLUMNFROM RIDER

“10FISルール” 知っていますか?国際スキー連盟が定めるルールを知って安全に楽しく滑ろう!

JYKKスノースクート ライダーのガマンタカシです。 今シーズンは小雪の影響で滑走ゲレンデが狭くなっていたり、オープンで…

FROM 我満 隆 17305 views
HOW TOFROM RIDER

「スノースクートでスノーヴァ羽島」施設の利用方法からスノースクートに適した装備や服装まで全て解説!

スノースクートマガジンをご覧の皆様こんにちは! JYKK Snowscootの小栗貴大です。 今回は僕が普段オフトレして…

FROM 小栗 '白石' 貴大 4824 views
FROM RIDER

札幌雪まつり 白い恋人パークエアーに初のスノースクートライダーとして出場予定です!!

こんにちは!コウタです! 今週も苗場で過ごしていましたが、天気が悪くても毎日パークで滑れて楽しいです!! 突然ですが、来…

FROM 麻生航太 4809 views
EVENT REPORT

刻一刻と変わるコンディション。最速ラインを探し、パンプで加速!バンクドバンプスラローム@ジュネス栗駒 大会レポート

こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。 今日は、秋田県のジュネス栗駒ス…

FROM Naoki Gaman 4978 views
HISTORYCOLUMNFROM RIDER

小栗 ‘白石’ 貴大のスノースクートヒストリー「前編」|山頂に置いていかれて雪に埋もれた初日から9mキッカー攻略までの軌跡

Jykk Snowscoot ライダーの小栗 ‘白石’ 貴大です。 早速ですが、今日公開されたば…

FROM 小栗 '白石' 貴大 5136 views

人気記事ランキング

MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

25501 views
HOW TO

基本がわかれば安全に練習できる!初心者向けスノースクートの滑…

23038 views
HOW TO

Jykk HOW TO SNOWSCOOT® #1 スノース…

20701 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

Snowscoot Jibs|ちょっとしたHow toと共に…

20598 views
PRODUCTSFROM RIDER

カスタムSnowscoot| 72cm幅にカット!Jykkラ…

20533 views
HISTORYCOLUMN

HAPPY NEW YEAR 2020!2020年はじまりの…

19658 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

成功出来るイメージをしてから、出来ると信じて挑戦する|小栗'…

19639 views
MAINTENANCE

How to メンテナンス|スノースクート唯一のベアリングパ…

17374 views
COLUMNFROM RIDER

“10FISルール” 知っていますか?国際スキー連盟が定める…

17305 views
MAINTENANCE

シーズン終了のメンテナンス #2|オフシーズンの保管は居間が…

14453 views
HOW TO

難しそうに見えるけど実は簡単!スノースクートでリフトに乗ろう…

11419 views
PHOTO&MOVIECOLUMN

「Can-Can / No Foot Can-Can 」足の…

10748 views
HOW TO

スノーボードやスキーとほぼ一緒でOK!スノースクートをするた…

10729 views
MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

10489 views
PRODUCTSHOW TO

乗り味が大きく変化する!スノースクートのカスタムに最適なBM…

10395 views

掲載時期別に見る

フリーワード検索