「X-UP」シンプルな技をより深く、よりかっこよく|奥深きフリースタイルトリックの世界

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こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。
今年も残すところあと1週間…この時期は、今年中にやっておきたいことに囲まれてバタバタしがちですが、昨日ほんの少しだけですが初滑りしてくることができました。

全国的に雪不足の今シーズン。青森県も例外ではなく、県内のスキー場はほとんどがOPENを延期している状況ですが、岩手県の奥中山スキー場予想より良い雪質で、サイズは小さいものの2連ヒップ&3連キッカーやBOXまでありました。ちょっと遠かったけど、シーズン初日からキッカーが飛べて幸せです。

そんな大満足のシーズンインを終え、キッカーでのトリックについて考えを巡らせている中で、How toとはまた別で、ひとつひとつのトリックのかっこよさを追求する、そんなテーマの記事があってもいいかなと思いこれを書いています。
そんな訳で突如始めちゃいます「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」、第1弾は、「X-up」!色んなところで撮ってきたBMXの写真も一緒にご紹介します!

 

●X-upとは

X-up(エックスアップ)は、空中でハンドルを180°ひねるトリック。BMXがルーツです。ハンドルをひねることで腕がクロスされ、「X」の形になるのでエックスアップです。クロスアップと呼ぶこともありますが、海外のBMXの大会ではMCがいつもエックスアップと言っているので世界的にはエックスアップと呼ぶほうが主流のようです。

 

●X-upのやり方

(ストレートジャンプが綺麗に飛べるようになっている前提で)飛んで、頂点でハンドルを180°ひねる!それだけです。それだけなのに、難しい…
ハンドルをひねるためには身体とハンドルの間にスペースが必要なので、足を伸ばし上半身は覆いかぶさるようにします。横から見ると「くの字」になるようなイメージです。

BMXではわたしは見たことがありませんが、スノースクートの場合フットストラップで足が固定されているからか、空中で足をガニ股にすることでスペースをつくりX-upをするライダーさんもいます。アグレッシブな感になるし、好みだと思いますが、BMX好きのわたしは足が伸びているほうが好きで、そっちを目指してます。シュッとしたい。
また、ハンドルバーの幅は狭いほうがやりやすいのですが、大きいハンドルでX-upすると動きが大きく見えてかっこいいと思うのでわたしはバーはそんなに狭くしていません。(これも好み)

参考に、BMXでのX-upのHow toを貼っておきます。英語ですが見ているだけでわかりやすいのでぜひ!近いうちに日本語でのスノースクートのHow toも作りますね。

●過去最高のMy X-up(不完全)

Photo:Takashi Gaman / @八甲田パーク

こちらがわたし史上最高に「入った」エックスアップ(のようなもの)の写真。
180°まであと少し…というところですが左手が変な方向に行ってて「X」になっていません。この手でこれ以上入れるのはなかなか難しい。手が短いから難しいのかと思い悩んだこともありますが、海外の同じくらいの身長の女子BMXライダーはちゃんとできているのでそういう訳ではないようです。もっと足を伸ばして覆いかぶさり、左手を下方向に向ければいけるはず。覆いかぶさるとノーズダイブしてるような感覚になるからちょっと怖いんですよね〜(ノーズダイブ:飛んだ後前下がりで着地面に合わせていくこと。かっこいいけどやりすぎて失敗すると顔着する。)

ちなみに「入る」というのは、こういったひねり系のトリックの時によく使う言葉で、どのくらいひねることができているか、の度合いのことを言います。ちなみに「入った」状態をキープする時間は長ければ長いほどかっこよく、「固める」と言ったりします。
固めるのは気持ちいいんですけどね。わたしは入っていない状態で固めてしまうことが多いので改善しなければ、です。

●Jykk SnowscootライダーのX-up

Jykkのベテランライダー我満隆のX-up。180°以上深く入ってますね。ストレートジャンプではなくヒップ(側面に着地する形状)の地形でやっているのもポイントです。

Photo:Naoki Gaman/八甲田某所

こちらは同じくJykkライダー麻生航太のX-up。入りすぎてて意味がわかりません。50°くらい分けてほしい。

Photo:Naoki Gaman/G-trail

●BMXのかっこいいX-up

秋田県のBMXライダー「ムック」のX-up。ハンドルの入りっぷりもすごいけど身体とBMXが斜めになる感じもかっこいい!ムックのX-upは一度反対側に少しひねってから勢いをつけて入れるので動きも独特でおしゃれです。スノーボードがうまいムック、スノースクートもやったらすごそう…(やってほしい)

Photo:Naoki Gaman/岩手県九戸村コロポックルランド

ロシアの女性BMXライダーЕlizaveta Posadskikh(リザ)のX-up。わたしは身長152cmですがリザもそのくらいかもっと小さいかも?リーチもそんなに変わらないのにこんなに綺麗に入るなんてリスペクトしかありません。彼女はバースピンもうまい。

Photo:Naoki Gaman/クロアチア・オシエク


アルゼンチンの女性BMXライダーAnalia Zacarias(アナリア)のX-up。入ってる〜!!!本人的にも史上最高に入ったみたいで大喜びでした。よく見ると右足がペダルから離れているから、ワンフットX-upですね。

Photo:Naoki Gaman/中国・成都

進化系のワンフットX-upをわかりやすい角度から。スイスの女性BMXライダーNikita Ducarroz(ニキータ)です。こちらはストレートジャンプではなくクォーターでのトリック。スノーの世界だとハーフパイプでトリックしているみたいな感じですね。X-upはこんな感じの組み合わせも可能で、他には片手を離したワンハンドX-upなどもあります。ニキータはクォーターでのワンフット○○とかワンハンド○○とかが本当にかっこいい!

Photo:Naoki Gaman/アメリカ・ハンティントンビーチVANSパーク

最後はフランスのJorisCoulombで、このマガジンでもおすすめハンドルバーステムなどの記事で度々紹介しているBMXブランドSubrosaのライダーです。X-upと言って良いのかいまいち謎ですがレールでのトリック。ペグがないスノースクートではちょっと難しいですが、何かのヒントになるかも…??クリエイティブなライダーがいつかスノースクートのJIBで何かやってくれることを勝手に期待してます。

Photo:Naoki Gaman/エストニア・タリン

今回は、勝手にはじまった「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」ということで、X-upについてご紹介しました。
180°ひねることができたらそれはもうX-up!だけどそれ以上のものを求めて追求していくのもまたフリースタイルの面白さです。

X-upの練習自体はそんなに危険なことはなく、ストレートジャンプが飛べるライダーならまずは空中でちょっと動いてみるところからはじめて、徐々に角度を増やしていけば大きなクラッシュをすることもほぼありません。(いきなり思いっきり入れてみたら戻せなくなってそのまま着地、大クラッシュしたという話を聞いたことがあるので徐々にやりましょう。笑)

ハンドルを少しでもひねることができれば、少しのギャップやバニーホップなどでもちょっとひねって遊べて楽しいですよ!ぜひみなさんチャレンジしてみてくださいね!!

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