シーズン終わりのナチュラル撮影セッションの後は、BMX100日チャレンジ中。ビビリ&運動音痴でも楽しくじわじわ上達するためにどうしてきたか

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こんばんは。SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。
青森はまだ肌寒い日もあったりしますがだいぶ暖かく(場所によっては暑く?)なりましたね。全国のスノースクートライダーのみなさんはいかがお過ごしでしょうか?
今回のマガジンでは、シーズン終わりに撮影した写真のご紹介と、最近気合が入っているBMXの話、そしてビビリ&運動音痴のわたしが楽しくじわじわ上達していくためにやってきたことを少しお伝えしようと思います。

 

2020シーズン終わりのフォトセッション

今年はスキー場のクローズが早まり4月後半にはシーズン終了してしまいましたが、終わり間際にスノーボーダーの友達とナチュラルJIBセッション(わたしは撮るだけ)をしに行って今年も色々と攻めた写真を残すことができました。

パークのように用意されたものではなく、山の中を歩いて自然が作ったセクションを探していくスタイル。やるほうも撮る方もパーク以上に想像力が試されている気がして、色々と過酷なんですが本当に楽しいです。スノースクートでもこういう自然の中でのかっこいい写真を撮りたいので、我こそはという方がいたら来シーズンぜひご一緒しましょう!

 

「100日後にフィーブルできるわたし」をやっています

その後はBMXシーズンにシフト。イベントや大会の中止や延期、そしてSTAY HOMEな日々のためここ数ヶ月青森にいるわけなのですが、ガッツり乗っているBMXライダーが少なく、GW帰省ライダーも今年は帰って来れずでBMXのライディング写真はあまり撮れていません。切ないですが、こんな機会はめったにないので自分のライディングスキルアップの時間にもしようと考え100日チャレンジをしています。目標はフィーブルグラインド。タイトルは「100日後にフィーブルできるわたし」です。(ワニからインスピレーションを受けました)

フィーブルはグラインドの基本と言われていて、そんな練習しなくてもできるよ、と言う人がたくさんいるのですが、ビビリのせいなのか運動音痴だからなのか、単純に練習不足なのか、まだできません。あちこち動いているときは移動含め色々忙しくて乗る時間が少なかったのですが、この機会に気合いを入れて100日頑張ったらさすがにできるだろうということで、毎日の仕事後、夕方に1時間くらい時間を作ってやってみています。

まずはバニーホップで余裕を持って組みコーン(カラーコーンを2つぴったり組み合わせたもの。わたしのコーンだと35cm〜40cm無いくらい)を越えられるようになるのが第一目標です。物越えはただ跳ぶよりもはるかに難しく、今はまだ20cm弱くらい。進歩が遅いですがわたしはそもそもバニーホップ的な動きで2cmくらいの高さの木片を飛ぶまで3年くらいかかり、今までの最高記録は10cmくらい(1回飛べたきりで2度と飛べてなかった)なので個人的にはかなりの進歩です。

100日後は8月後半のお盆明けくらいですが、その頃にはどうなっているか…?これでできなかったら悲しすぎますが、数年前に両膝を疲労骨折するまで頑張った壁フェイキーは今では唯一の得意技なので、いまのところできる気しかしていません。全国、海外のBMX友だちに会えない日々が続いていますが、次会うときにはドヤ顔でフィーブルを披露できるように頑張ります。

日々の様子はTwitterで連載しています。バニーホップだけだと行き詰まるので他のこともやりつつ楽しくやっているので、Twitterをやっている方がいたらよかったら覗いてみてください。最近BMXをはじめたスノースクートライダーさんも多いようですが、わたしは難しいことはやっていないので(できない)、練習内容の参考になるかも?一緒に楽しみましょう!
バニーホップの練習の仕方は次回の我満隆担当のマガジンで動画が出ますのでそちらもぜひお楽しみに!

 

BMXもスノースクートも怖いですよね、という話

そんな感じで、毎日BMXでバニーホップをやっていて自分のビビリっぷりと身体能力の低さを改めて痛感しているのですが、それはスノースクートでも同じで、ある程度自由に滑ることができるようになるまではだいぶ苦労しました。

このマガジンを担当しているわたし以外のメンバーは、Jykkライダー&スタッフ(BMXライダー)ということで、もちろんそれぞれが見えないところでかなりの努力をしていますが、一般的な視点から見ると身体能力が高かったり、マインドが突き抜けていたりと、「ライダー」になれるだけの資質を持った、いわば「デキる人」たち。一緒に滑っていても「怖い」「難しい」と思うことのベースが全然違ったりします。

そんなすごいみんなのHow toのようにタメにはならないかもしれませんが、一般人(よりも運動能力が低い?)だけどずっと続けていたらなんとか人並みにスノースクートできるようになったわたしの練習方法や気持ちの持ち方を、具体例を出しつつちょっとだけご紹介していきたいと思います。初心者の方や、なかなか上手くなれずに悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。

 

考えすぎずにとにかく乗る

全てにおいてこれに尽きるとは思いますが、やっぱり乗ることです。スノースクートを始めたシーズンは会社員をしていたので週末を中心に滑っていましたが、毎週末ひとりででも近くのスキー場に行って滑っていました。
ローカルスキー場の一人乗りリフトをひたすら回して、リフト乗り場の時計でリフトに乗ってから1本滑り降りるまでの時間をチェックして自分の上達具合を確かめていました。
乗れば乗るだけ上達しているのがわかったし、リフト乗り場のおじさんも「おぉ!もう降りて来たか!だんだん速くなってきたな!!」とプッシュしてくれて楽しかったです。
なかなか上達しない時はいつも、乗る時間が足りないんだ、もっと乗ればできるはず、と思っています。

 

怖いなら無理はしない、できるイメージが浮かぶ日が必ず来る

スノースクートでのはじめの難関は「スピードを出して滑ること」でした。徐々に速くはなってきていたものの、先輩ライダー達と滑ると全然ついていけません。なぜだかわかりませんが始めたばかりの頃はスピードを出すと転んで足が折れるイメージしかありませんでした。(未だに謎)
そんな時に複数のライダーさんからもらったアドバイスは、「誰もいない綺麗な斜面で限界まで直滑降をしてみる」でした。それも初めは5〜6メートル直滑降するだけで恐怖で、そのスリルがどうしても嫌でほとんどチャレンジできずにいました。

が、そのまま数年経ったある時ふと、ここからあそこまで直滑降してみようかな、という気分になる時が来ました。やってみると全く怖くなくちゃんと止まれるしむしろ楽しい。それ以降少しずつそんなタイミングが増えてきて、今では広くて誰もいなくて急すぎない斜面でスピードを出して滑るのは楽しみのひとつになりました。

 

トリックもできることから徐々にやる、ある日突然身体が動く

例えばキッカーを飛ぶ時、本来であればランディングまで届くように飛ぶのが衝撃も少なく良いやり方ですが、わたしはまず、ちょっと飛んでみるところから始めています。なぜなら無理なスピードで飛んでまくれるのが怖いからです。(まくれる=スピードと飛び出しのGに負けて後傾になること。)
まずはテーブルに乗るくらい、まくれず飛べて怖くなかったらもうちょっとスピードを出して、というのを繰り返して徐々に身体をならして行きます。落差が大きいキッカーではできませんが、テーブルトップや落差の低いキッカーを見つけてこうやって慣らしていくと怖くありません。初めて飛んだ時は飛び出してから着地するまでの記憶が無くなるくらい怖かったのですが、徐々に慣れていきました。

身体が飛ぶことに慣れてくると、スピードアップしてランディングまで飛んでみようかなという気分になることがあります。そんな時が自分をプッシュするチャンスだと思っていて、少し怖さが残っていても、ちょっと勇気を出せば大体失敗せず飛べて、いい気分になれます。そうやって少しずつ自分なりに楽しい範囲を増やしていたら、空中で動ける日がある日突然やってきました。最高です。
まわりに焦らされる時もあるかもしれませんが、気にしすぎず、行けると思ったら行くのが良いと思います。全ては自分のタイミングで。

 

行き詰まったら他のことをやってみる

進歩が遅すぎて行き詰まることもありますが、そんな時は別のことを練習してみたり、スキーやスノーボードをやってみたりしていました。
スキーやスノーボードをやってからスノースクートをやると、なんて自由自在なんだ!と感じて楽しさ倍増。そしてなぜかスノースクートが少し上手くなりました。気分転換は重要です。

 

自分の進歩を喜ぶ

世の中にはたとえプロやメーカーのライダーでなくても身体能力が高い人がたくさんいて、自分より何年も後に始めたライダーや、初めて乗ったライダー、明らかに自分より乗っていないライダーに追い越されてしまうこともあります。
わたしも始めたばかりのライダーが自分が何年も練習していることをサクッとメイクしてしまったり、体験してみたい!と言って初めて乗った人が自分より上手かったりで、すごいなーと思いつつ、できない自分に悲しくなったことが何度もありますが、人と比べてもキリがないです。
そのライダーは身体能力が高いラッキーな人かもしれませんが、実は見えないところでコソ練していたかもしれないし、スノースクートは初めてでも他のスポーツを何年もやっていて筋肉モリモリなのかもしれません。全てはわからないので、上辺の情報だけで一喜一憂してもしょうがないですね。
ライバルの存在や負けず嫌いマインドは上達を後押ししてくれる大切なものですが、限度を超えると逆効果にもなりかねず、とらわれすぎると楽しめなくなってしまいます。極端に人と比べることは辞めて、自分の小さな進歩を喜べるようになればスノースクートライフは薔薇色です。

 

やりたいこと、なりたいイメージを持つ

ここまでの話を極端に解釈すると、頑張らなくてもいいや、別に上手くならなくてもいいや、となってしまいそうだと思われるかもしれませんが、それはそれでいいし、楽しめていればOKだと思います。
わたしの場合は、例えば初めてキッカーを綺麗に飛べた時、BOXで初めて回れた時など、ちょっと進歩できたときのあの何とも言えない良い気分にやみつきで、それがスノースクートの「楽しいポイント」のひとつでもあるので、これからもじわじわ頑張ると思います。
やりたいトリックもまだまだ山程あるし、フォトグラファーという仕事柄自分も写真映えするライティングがしたいし、とにかくカッコよく滑りたいとか、なりたいイメージもあるので、もういいや、と思ったことは今のところありません。

 

とにかく楽しむ

基本は楽しむこと。わたしもどうしてもやりたいトリックを練習していてなかなかできない時は苦しくなったりもしますが、楽しんでいれば乗る量も増えてスキルは勝手についてくるはずだと思っています。(例えばスポンサーがほしい、メーカーのライダーになりたい、大会で優勝したい、などの大きな目標を達成したい人は、苦しいことも乗り越えなければいけない時もあるかと思いますが…)
それになにより、別に上手くなくても、楽しんでいる人はかっこいいと思います。

この歳でこれ以上運動が上手くなれるはずがない〜もうダメだ〜などと年齢的な点で焦った時期もありましたが意外と大丈夫です。(年齢を気にすることはあまりしたくありませんが、一応お知らせするとわたしはアラフォーってやつです。)こういったスポーツの場合、人間の身体能力のピークは10代後半〜20代前半くらいとも言われていますが、それ以降、年齢とともに身体能力が衰えていくのは人間である以上仕方がありません。
もし昨日より今日の自分が進歩していたら、一日歳とったのに自分すごいじゃん!と思えば人生楽しいです。

 

というわけで、参考になるかどうかわかりませんがわたしが普段考えていることを少しだけご紹介してみました。
壊滅的に身体能力の低いわたし(運動音痴武勇伝はたくさんあるので気になる方は今度会った時に聞いてください。笑)でも、こうやって続けて13シーズン経ったらだいぶ上達できました。
小さいものならキッカーも気持ちよく飛べるようになったし、BOXスライド360も、BOXが猛烈に低ければバースピンアウトもできたりします。レースで何度か表彰台に上がることもできました。だからきっと間違ってはいないと思います。

オフシーズンでBMXなどにチャレンジしはじめた方も、めちゃくちゃ難しいと思いますが行き詰まった時にはこんな考え方もあったなと思い出して元気になってもらえれば嬉しいです。JUST HAVE FUN!

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