コントロールしている感がめっちゃ楽しい!我満隆が「ONE-D Glitch」を自分好みにカスタマイズして乗ってみました

  • SETTING
  • PRODUCTS
  • HOW TO
  • FROM RIDER
FROM 我満 隆6973 views

JYKK SNOWSCOOT ライダーの我満隆です。
今回はリニューアルされた“ONE-D Glitch”を実際に僕好みにカスタムしちゃおう!という企画です。

ONE-D Glitchをベースに、僕が遊びやすいように各パーツチョイスやセッティングを含めた調整を行いましたので是非参考にしてみてください。
(撮影日に新グラフィックボードが間に合わなかったので旧グラフィックボードですが、スペックは一緒です🙇‍♂)

まずはボードですね。
標準で装備されるG-1ボードは僕が開発に携わったボードでもあります。
それをさらに僕好みな動きに対応させるために一番大事なエッジの調整を行います。
これはチューンナップショップさんにお願いしてベース-1°、サイド89°に。(88°ファイル)

エッジチューンナップについて詳しくはこちらの記事をチェック!

そして、チューンナップショップさんから戻ってきたボードを自分でダリング。

ダリングについても以前のマガジンでアップしているのでぜひ!

ダリングする範囲は下の写真を参照(分かりやすいようにマスキングテープを貼っています。)

次にボードに取付ブッシュをセットし、フレームに取り付けします。
で、ここの調整がライダーさんによっては様々な好みやノウハウがあると思うのですが、今回はG-1ボードということで、このボードの特性を更に活かすために僕なりのセットアップを施しました。

G-1ボードはフロント、リヤボード共にキャンバーボードになっています。
滑りやすいようにほんの少し柔らかく、取り回しを良くするために全体的に短めのボードレングスですが、それとバランスを取ってあげる意味で、特にリヤボードはキャンバーが強めで“柔らかいけどコシのある“ボード特性が特徴です。
(フレームに取り付けた状態、無荷重でキャンバー高さが5㎜)

上記写真から特にリヤボードはライディング時に体重がかかります。
それによりこの値が0㎜に近くなると考えると…
ボードレベルを無荷重状態で同一面にセットしてしまうと、特にフロントボードが強く接雪し過ぎてしまい失速しがちになります。
ターン時にもフロントエッジが喰い過ぎる傾向になり、ピッチング方向の挙動が乱れがちになります。
硬いゲレンデであれば、それも考慮してそのようなセッティングもありだと思いますが、今回は遊びやすいように僕の好みを反映させたセッティングを行いました。

自分からコントロールしていくスタイルの乗り方なので、フロントボードの特性やセッティングによって“荷重移動させられてしまう”乗り味が凄く苦手。
(荷重移動を上手く使いライディングをするのですが、それが受け身だと途端に操作が難しく感じてしまうのです。)

それではどの様なボードセッティングにしているのかというと
(黒のマークは接雪点。リヤボードは無荷重で接雪した状態に対してフロントボード後ろ側は4㎜アップ。)

(黒マークは接雪点。フロントボード前側で6.5㎜アップ。)

しっかりとリヤボードが(リヤボード接雪点)が接地した状態に対して、フロントボードがこの状態になるようにブッシュ上のステンレススペーサー量で調整します。
(調整用に2㎜6枚付属、足りない場合はオプションとして追加購入できます。)

今回のフレーム、ボードに使用したスペーサー量は、
ブッシュ前側から0mm-2mm-3mm-0mm
(フレーム、ボードが変わると固体差により必ずしもこの数値にはなりません。あくまでも参考に。)
セッティングに使う台(フラットなテーブルでOKです。但し毎回同じものを使うこと)に置いたときにハンドルが左右に少し動くくらい、リヤボードに対してフロントボードが浮いています。
これによりフロントからの突き上げが優しくなること、フロントのエッジの喰い方が穏やかになり、失速しにくく、ピッチングが乱れず、上半身の姿勢と視線が乱れにくくなります。

あとはライディングポジション!
とてもとても大事なので以前のマガジン記事をもう一度参照してください!

ハンドルバーの幅について

ハンドルバーの高さについて

まずはステムを交換しました。
(左が純正フロントロードステム。右が今回用意したトップロードステム。ステムのみで高さがこんなに違います。)
BMXブランドSUBROSAのUPLIFT UPLOAD STEMに変更。
36㎜ライズで長さは50㎜です。

ハンドルバーはBMXブランドBSDのZING BARに変更。
高さは9.25インチ
(下が純正ハンドル。上がBSD製のハンドル。)

(ハンドルバー単体での高さの違いが分かりやすいと思います。)

こちらは今回は手元にあったバーをそのまま使用しました。
幅は680㎜にしてあります。

これでステム取付時にステム下のスペーサーを抜いてベタ下げで取り付けます。
ステムベタ下げだけど、ステムとハンドルバーそのものの高さでポジションを出すイメージです。
これにより短いトップチューブ長ながら“懐を深く使える”イメージとなりスノースクートをコントロールしやすくなります。

今回はボードに対してハンドルバーの高さが少し高いかな?とも思いましたが、結果的にはパウダー急斜面も安定して滑ることができました。

あとはホットワックスをしてカスタムセッティング終了!

ということで、ホームゲレンデのひとつ、青森スプリングスキーリゾートで一日しっかりと滑ってきましたよ!
朝はちょい寝坊したので朝イチパウダーは逃しましたが…
久々ONE-D乗ったけど膝ぐらいなら意外とパウダー行ける!
喰われたあとの不整地やゲレンデ、パークもしっかり楽しむことができました!

https://www.instagram.com/tv/B8_TV4wnHJe/?utm_source=ig_web_copy_link

いつもライディングしているSTYLE-Gと比べるとバランスポイントが狭く、スピードが上がってしまうと少し頼りなくも感じます。
やはり絶対的な安定感はSTYLE-Gですね!
それでもONE-D、正直に言って普通の整備されたゲレンデレベルであれば十分に楽しめます!
ボードレングスが短いことによる圧倒的な取り回しの良さ、全体に軽量なこともあり小気味良くポップな乗り味。

何よりもコントロールしている感がめっちゃ楽しい!
上にも書いた通り、バランスポイントが狭いのですが、裏を返せば“イイ位置に乗る”という練習ができる。
滑っていて楽しいながらも、久々にONE-Dで滑ったらめちゃくちゃイイ練習になりました。

廉価モデル入門モデルというイメージを持たれることが多いのONE-Dですが、スノースクートのスピリットがしっかりとあり、決して侮れない、とても良くできたモデルだと言えます。
今だからこそ!?上手いライダーさんにも乗ってもらいたいと思いましたよ!
既にONE-Dでスノースクートを楽しんで頂いているライダーさんには今回のカスタム内容を参考にして頂き、もっともっとスノースクートライディングが楽しいものになれば嬉しいです。
またスノースクートに興味が沸いたけど、まだ購入されていない、もしくは迷っている方にも、価格が抑えられたONE-Dでまずはスノースクートを楽しんで頂きたいなと思います。

先日初めてスノースクートにチャレンジして頂いた女性の方もリフト2本でこの様にコントロールして滑れるようになりましたよ!

https://www.instagram.com/p/B8-bqXzHbRW/?igshid=1etf01fbevb1w

今回はエッジの調整、ボード取付セッティング、そしてポジションと大きく分けて3つのポイントを僕のイメージで楽しくライディング出来るようにカスタムしました。
長年ライディングしているライダーさんには自身のスタイルや好みもあり、必ずしも今回書いたことが当てはまる訳ではありません。
あくまでも参考に。スノースクートを楽しむためのヒントになれば嬉しいです。

関連記事一覧

PHOTO&MOVIEHOW TOCOLUMN

「TableTop / Invert」ライダーの数だけスタイルがある捻り系トリック|奥深きフリースタイルトリックの世界

こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。 先日から始めた「奥深きフリース…

FROM Naoki Gaman 7255 views
COLUMN

THE FIRST DAY of 2021 「ファースト」のはなし

HAPPY NEW YEAR!スノースクートマガジンをご覧のみなさま、新年あけましておめでとうございます。 2021年の…

FROM JykkSnowscoot R&D 2900 views
PHOTO&MOVIE

Sebastien Babineau「COLD CANDY 2」|フォト&ムービーセレクション

こんにちは。BMXライダー兼ジックスタッフのヒデオです。 フォト&ムービーセレクションという事で、個人的な目線で…

FROM 渡邉英雄 3059 views
COLUMNFROM RIDER

基本の「ストレートジャンプ」をイチから見直し中。麻生航太の2020オフシーズンは気合い入ってます!

こんにちは!コウタです!梅雨明けした地域もあり、夏本番ですね!   レッスンイベント「FLY AROUND」は…

FROM 麻生航太 4625 views
PROTECTORFROM RIDER

麻生航太のプロテクターを徹底解剖!防げる怪我は全て防ぐ!スキルアップに欠かせないプロテクターのススメ

こんばんは!Jykk Snowscoot ライダーのコウタです! 今回のマガジンでは僕の使用しているプロテクターと、それ…

FROM 麻生航太 6804 views
HISTORYCOLUMNFROM RIDER

スノースクート滑走可能ゲレンデが増えてきた苗場スキー場に行ってきました!!隣接するかぐら・みつまたは全面OKですよ〜

こんにちは!コウタです!! 今日は新潟県湯沢周辺で予定があったので、昨日オープンしたばかりの苗場スキー場に行ってきました…

FROM 麻生航太 6509 views
HOW TOFROM RIDER

Jykkライダー麻生航太のパークHow to|苗場スキー場メインパーク「ROXYパーク」全攻略

こんにちは!コウタです!! 最近雪が降る日も多く、特に昨日は吹雪の中ビビりながら運転しました。 関西人に雪道の運転はハー…

FROM 麻生航太 5330 views
COLUMNFROM RIDER

小栗’白石’貴大、ダイナランドのサポートライダーになりました!パークアイテム設置&コースも延長!!

JYKK SNOWSCOOT ライダーの小栗’白石’貴大です! なんと今シーズンから、ホームゲレ…

FROM 小栗 '白石' 貴大 4279 views

人気記事ランキング

MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

27447 views
HOW TO

基本がわかれば安全に練習できる!初心者向けスノースクートの滑…

24836 views
HOW TO

Jykk HOW TO SNOWSCOOT® #1 スノース…

24139 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

Snowscoot Jibs|ちょっとしたHow toと共に…

23995 views
PRODUCTSFROM RIDER

カスタムSnowscoot| 72cm幅にカット!Jykkラ…

23942 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

成功出来るイメージをしてから、出来ると信じて挑戦する|小栗'…

22973 views
HISTORYCOLUMN

HAPPY NEW YEAR 2020!2020年はじまりの…

22954 views
MAINTENANCE

How to メンテナンス|スノースクート唯一のベアリングパ…

18608 views
COLUMNFROM RIDER

“10FISルール” 知っていますか?国際スキー連盟が定める…

18603 views
MAINTENANCE

シーズン終了のメンテナンス #2|オフシーズンの保管は居間が…

16148 views
HOW TO

難しそうに見えるけど実は簡単!スノースクートでリフトに乗ろう…

12503 views
HOW TO

スノーボードやスキーとほぼ一緒でOK!スノースクートをするた…

11467 views
PHOTO&MOVIECOLUMN

「Can-Can / No Foot Can-Can 」足の…

11309 views
MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

11299 views
PRODUCTSHOW TO

乗り味が大きく変化する!スノースクートのカスタムに最適なBM…

10889 views

掲載時期別に見る

フリーワード検索