Girls Snowscoot|女性スノースクートライダーにおすすめのブーツとは?女性ライダーや初心者向けのスノースクート用ブーツの話
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こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。
4シーズン使用したお気に入りのブーツがいよいよ寿命を迎え、新しいブーツをゲットしました。
せっかくなので、スノースクートを始めていつの間にか14シーズン目になっていたわたしの歴代ブーツを紹介しながら、スノースクートライディングにおすすめのブーツについて考えてみたいと思います。タイトルでは女性や初心者と書いていますが、男性ライダーの方やベテランさんの参考にもなれば嬉しいです。
■1〜4シーズン目(2006-2007〜2009-2010):SOREL Caribou(ソレル カリブー)
スノースクートを始めるにあたり最初に購入したのはソレル。この頃はまだスノーボードブーツでライディングをするライダーも少なく、ほとんどのライダーがこのようなスノーブーツ、ウィンターブーツと呼ばれるブーツを使用していました。
アウトドアショップに買いに行って、色とデザインが気に入ったのでカリブーというモデルを購入。足首も動きやすいし寒くないし、何よりかっこいいしで気に入ってずっと使ってました。カリブーは革(ヌバック)なので渋い見た目でしたが、同じ型で素材違いのカラフルなモデルもあり、地元の女性ライダーも愛用していました。
長持ちするし、このまま車の運転もできて楽なので、キッカーを飛んだりクロスレースに出たりせず、まったり滑るなら今でもおすすめできるブーツです。
■5〜6シーズン目(2010-2011〜2011-2012):モンベル ヴェイルブーツ
ソレルは作りもしっかりしていてまだまだ履ける状態ではありましたが、インナーが若干ヘタってきたのと、足首付近についてしまった癖が干渉して少し痛みを感じることが気になり買い替えを考えはじめた頃、まわりのライダーの間で話題になったのがこのブーツ。価格もそんなに高くなかったので購入して試したところ、かなりいい感じだったのでそのまま使用決定。ダイヤルで締める仕様だったのでしっかり締めることができ、ホールド感も良く心地よく使用できました。
ソレルもモンベルも、わたしは長めのモデルを使用していましたが、くるぶしまでのスノートレッキングシューズを使用するライダーもたくさんいました。サロモンのスノートレッキングシューズはJykkでも扱っているので今もJykkスタッフのみんながよく履いていますね。
長さはお好みでどちらでも良いと思いますが、足首が守られている感が欲しかったのでわたしは長めのものを選んでいました。
■7〜9シーズン目(2012-2013〜2014-2015):お下がりのBurton スノーボードブーツ
モンベルブーツを履いていた頃からキッカーを飛ぶことが増えてきて、キッカーのサイズが上がるにつれて着地の衝撃で足裏が痛くなっていました。
Jykk海外ライダーの来日時、レジェンドライダーNicoがスノーボードブーツ(しかもかわいいVANSだった)をゴリ押ししていたのもあり、また、2012年のほぼシーズン終わりの春にフランスの世界選手権に行った際、クロスレースに出ているライダーは女子も含めスノーボードブーツ率が高めだったので、この頃からスノーボードブーツへの変更を考え始めます。
スノーボードブーツは固くて足首の自由度がない、という意見も多く悩んでいましたが、「スノーボーダーが使ってヘタったブーツがだいぶ調子いい説」が浮上。スノーボードに使うにはヘタりすぎだけど、スノースクートにはそのくらいがちょうどいい、ということで地元のスノーボーダーの先輩(ゴリゴリのフリースタイラー&クロスも速い)が2年ガッツリ使用したブーツを譲ってもらいました。
履き替えたその日に、今まで微妙だったBOXアウトでのタップ(早めにバニーホップしてテールをBOXにタップする小技)が、ただ落ちる時にリアが当たってるだけの「なんちゃってタップ」から「ちゃんとしたタップ」に変わったので、一瞬で「スノーボードブーツってすごい!」となりました。ソレルやモンベルの時はどうしても靴の中で足が遊んでしまっていたのですが、それが無くなったため、しっかり踏めるようになったようです。そして1日ガッツリパークで乗っても足裏が全く痛くない!これは感激でした。
そのまま車を運転できないこと、毎回履き替えなければいけないことが少し不便に感じられましたが、すぐ慣れました。何より「しっかり守られている感」があり安心感が違います。
■10〜13シーズン目(2015-2016〜2018-2019):thirty two LASHED
お下がりブーツで3シーズン過ごし、ついに壊れてしまったので新品を買いました。thirty twoのDESIREE MELANCONというライダーのシグネチャーモデル。thirty twoの中でもLASHEDは硬めなので他のモデルのほうがスノースクートには良いと言われていましたが、地元でスケードボード&スノーボードのショップをやっている先輩から送られてきた写真を見た瞬間、この怪しい柄に一目惚れしてしまい即購入しました。
結果そんなに硬さが気になることもなく、インナーのフィット感も素晴らしく快適に乗れたので結果的に全く問題なかったです。スノーボーダーが使ってヘタったブーツ、でなくても大丈夫でした。
グラフィックが気に入りすぎて履くのが楽しみ=滑りに行くのが楽しみだったので、個人的には見た目もかなり重要と思っています。
ちなみに話が少し逸れますが、わたしはウェアやブーツ、ゴーグル、グローブなどをできるだけ地元のショップで購入するようにしています。ショップには物だけではなく、そこでしか得られない情報や出会いがあります。わからないことは聞けるし、ショップでの雑談から面白いことが始まることも少なくありません。通販にも良いところがたくさんありますが、地元のショップ(スノースクートのお店がなければ、スノーボードショップでも)にもたまには行ってみると世界が広がるかも?しれません。
■14シーズン目〜(2019-2020〜):VANS HI-STANDARD OG
そんなお気に入りの怪しい柄のブーツもついに壊れ、今シーズンはVANSを購入。スノースクートはスノーボードに比べるとブーツへの負担が少ないので長持ちしますが、やはり4シーズンも使うとさすがに壊れますね。昨シーズンはスノーボードも気合いを入れて練習したからかもしれませんが、縫い目が破れてしまい、そこから中のパーツが出てくるようになってしまいました。
同じくthirty twoのLASHEDにすることも考えていましたが、これ以上の怪しい柄が無かったのと、ここ数年BMXの撮影でVANS BMX PRO CUPというVANS主催の大会に行く機会が多く、そのなんともハッピー&チルな空気感からすっかりVANSファンになってしまっていたのもあり、VANSのスノーボードブーツにしてみることにしました。(ビブパンツまでVANS感出ちゃってますがこれはL1です。)
VANS HI-STANDARDはthirty twoのLASHEDに比べるとインナーのフィット感が若干弱く初日は少し戸惑いましたが、2〜3日もすれば足にも馴染み、違和感は無くなりました。LASHEDのフィット感がすごすぎただけかと思います。全体的に柔らかめで、足首の動きも邪魔しないので滑りやすいです。そしてかっこいい…!特にソールがスニーカーのワッフルソールのイメージそのままなのがお気に入り。このソールを目立たせるためキャンキャンを習得したくなったので、今シーズンの春パークではキャンキャンがんばります。
Jykkライダーではパーク大好きのコータがこのブーツを履いているので、パークライディングをするなら間違いないでしょう。
■番外編:VANSのスノーブーツ
急遽滑りに行くことになり、街用に使っているVANSのスノーブーツで一回だけ滑ったことがあります。これはスノーボードブーツではなく、簡単に言うとおしゃれな長靴、みたいな感じです。
見た目はとても気に入っているこのブーツですが、スノースクートで使ってみた感想は…怖い!痛い!でした。全体的にやわらかいのでターンをする時思いっきり倒さないとトップチューブが脚(くるぶしの上くらい)に当たって痛い!そして、キッカーを飛ぶと着地で足裏が痛い!一回少し斜めに着地してしまったら足首を軽くやられました。
今考えるとソレルやモンベルってこんな感じだったのかも…。ソレルやモンベルを使用していた頃はStyleF(今のG)で、トップチューブが曲がっていて脚に干渉しづらかったことや、その頃はシンガードもしていたので気にならなかったのかとは思いますが(この日は膝パッドのみでトップチューブが真っ直ぐのONE-Dに乗りました)、滑っているだけで脚が痛いと楽しさが半減してしまいますね。また、キッカーで少し斜めに着地しただけで足首を軽く捻ってしまうのでは安心してチャレンジできません。
柔らかめのブーツ、短いブーツを使うならシンガード必須、そしてパークに入るならやはりスノーボードブーツじゃないと、と改めて思った日でもありました。
ちなみにスノートレッキングシューズでテールウィップの空中キャッチ(空中でフレームに足を当てて止めてキャッチすること。)を練習していたライダーの足が内出血まみれになっていたこともあるので、テールウィップをしたいと思っているライダーには特にスノーボードブーツをおすすめします。
■まとめ
というわけでこれまでのブーツについて紹介してきましたが、この経験を元にまとめると…
「やっぱりスノーボードブーツがおすすめ!!」というところです。フレームが当たってもくるぶし付近が痛くない、飛んでも足裏が痛くない、多少斜めに着地しても怪我しにくい、と、足を守るという視点からのおすすめが一番ですが、靴の中で足が遊ばないのでしっかり踏める、というのも重要ポイントです。しっかり踏めるとターンも楽しいです。
足首の動きが気になるという方も、最近はスノースケートや雪板の人気もあり柔らかめのスノーボードブーツも増えてきたので、選択肢も広がっています。
ちなみに、スノーボードブーツは当然ですがスノーボードをする時に最高のパフォーマンスを発揮できるようになっているため、つま先が少し上がっていたり、足首部分に角度がついていたりします。その度合いはブーツによって様々ですが、スノースクートではなるべく角度がない方が滑りやすいと言われています。
こうやってみるとLASHEDは結構激しいですね。個人的にはそこまで気になりませんでしたが、ブーツ選びの際にはそのあたりも少し気にしてみるのも良さそうです。
また、ブーツによって同じサイズでも大きさが結構違うので、そこもチェックですね。VANSは若干外側のつくりが大きめでした。わたしは足が小さめなのでワイドステップやワイドデッキが無くてもなんとかなっていますが、男性の方は若干気になるかもしれません。スノーボードブーツはどうしても大きくなるので、ワイドステップやワイドデッキモデルのフレームと合わせて使うとより良いと思います。
(Jykkライダーでは我満隆がワイドデッキのGフレーム、小栗貴大はセミワイドデッキの70Lフレーム、麻生航太はノーマルデッキの70フレームにワイドステップを使用中。フレームサイズやワイドステップについてはこちらの記事もご参照ください。)
スノーブーツがダメと言うわけではなく、あくまでこれまでの経験からのおすすめです。ソレルやモンベル、サロモンなどのスノートレッキングシューズでもパークに入ったりクロスレースに出たりしないのであれば問題なく滑ることができますし、雪の上での普段履きにも使えるので一足持っていても損はないと思います。わたしも前述のVANSのスノーブーツは、地元で大雪の日に外出する際やアフタースノースクートで活用していて、遠征先で夜ご飯を食べに行く時などに大活躍中です。ソレルやモンベルのブーツはスノースクートをやってみたいと言う友だちに教える時に貸したりしています。
昨年の展示会インタースタイルで発表され、今季から本格的に販売されているHead SnowbaordsのOPERATOR(オペレーター)ブーツも、スノーブーツの部類ですがしっかりしていてとても良さそうです。履いたことがないので詳しくはお伝えできませんが、展示会会場で手に取って見た感じは2足目に履いていたモンベル ヴェイルブーツに近く、それよりももう少ししっかりしているかな、というイメージでした。履いて滑ってみたいブーツのひとつです。
ブーツについては色々な意見があり迷ってしまうと思いますが、足の形も硬さの好みもライディングスタイルも十人十色。やはり自分で試してみるのが一番です。シーズンも後半ですが、ショップではセールをやっているところもありますし、来期モデルの予約を受け付けているところもあります。(スノーボードブーツは種類が多く、一部のメジャーなブランド以外は入荷数がそんなに多くないものもあり、人気モデルや限定グラフィックはシーズン前に売り切れてしまうことも多いです!)
実際に試着してみないとわからないことも多いので、店頭にブーツがあるうちに気になるものがあればぜひ試してみてください。多くのライダーさんが、目指したいライディングスタイルに合ったお気に入りの一足を見つけられますように。