「X-UP」シンプルな技をより深く、よりかっこよく|奥深きフリースタイルトリックの世界

  • PHOTO&MOVIE
  • HOW TO
  • COLUMN
FROM Naoki Gaman5492 views

こんばんは!SnowscootMagazine編集担当のナオキングことガマンナオキです。
今年も残すところあと1週間…この時期は、今年中にやっておきたいことに囲まれてバタバタしがちですが、昨日ほんの少しだけですが初滑りしてくることができました。

全国的に雪不足の今シーズン。青森県も例外ではなく、県内のスキー場はほとんどがOPENを延期している状況ですが、岩手県の奥中山スキー場予想より良い雪質で、サイズは小さいものの2連ヒップ&3連キッカーやBOXまでありました。ちょっと遠かったけど、シーズン初日からキッカーが飛べて幸せです。

そんな大満足のシーズンインを終え、キッカーでのトリックについて考えを巡らせている中で、How toとはまた別で、ひとつひとつのトリックのかっこよさを追求する、そんなテーマの記事があってもいいかなと思いこれを書いています。
そんな訳で突如始めちゃいます「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」、第1弾は、「X-up」!色んなところで撮ってきたBMXの写真も一緒にご紹介します!

 

●X-upとは

X-up(エックスアップ)は、空中でハンドルを180°ひねるトリック。BMXがルーツです。ハンドルをひねることで腕がクロスされ、「X」の形になるのでエックスアップです。クロスアップと呼ぶこともありますが、海外のBMXの大会ではMCがいつもエックスアップと言っているので世界的にはエックスアップと呼ぶほうが主流のようです。

 

●X-upのやり方

(ストレートジャンプが綺麗に飛べるようになっている前提で)飛んで、頂点でハンドルを180°ひねる!それだけです。それだけなのに、難しい…
ハンドルをひねるためには身体とハンドルの間にスペースが必要なので、足を伸ばし上半身は覆いかぶさるようにします。横から見ると「くの字」になるようなイメージです。

BMXではわたしは見たことがありませんが、スノースクートの場合フットストラップで足が固定されているからか、空中で足をガニ股にすることでスペースをつくりX-upをするライダーさんもいます。アグレッシブな感になるし、好みだと思いますが、BMX好きのわたしは足が伸びているほうが好きで、そっちを目指してます。シュッとしたい。
また、ハンドルバーの幅は狭いほうがやりやすいのですが、大きいハンドルでX-upすると動きが大きく見えてかっこいいと思うのでわたしはバーはそんなに狭くしていません。(これも好み)

参考に、BMXでのX-upのHow toを貼っておきます。英語ですが見ているだけでわかりやすいのでぜひ!近いうちに日本語でのスノースクートのHow toも作りますね。

●過去最高のMy X-up(不完全)

Photo:Takashi Gaman / @八甲田パーク

こちらがわたし史上最高に「入った」エックスアップ(のようなもの)の写真。
180°まであと少し…というところですが左手が変な方向に行ってて「X」になっていません。この手でこれ以上入れるのはなかなか難しい。手が短いから難しいのかと思い悩んだこともありますが、海外の同じくらいの身長の女子BMXライダーはちゃんとできているのでそういう訳ではないようです。もっと足を伸ばして覆いかぶさり、左手を下方向に向ければいけるはず。覆いかぶさるとノーズダイブしてるような感覚になるからちょっと怖いんですよね〜(ノーズダイブ:飛んだ後前下がりで着地面に合わせていくこと。かっこいいけどやりすぎて失敗すると顔着する。)

ちなみに「入る」というのは、こういったひねり系のトリックの時によく使う言葉で、どのくらいひねることができているか、の度合いのことを言います。ちなみに「入った」状態をキープする時間は長ければ長いほどかっこよく、「固める」と言ったりします。
固めるのは気持ちいいんですけどね。わたしは入っていない状態で固めてしまうことが多いので改善しなければ、です。

●Jykk SnowscootライダーのX-up

Jykkのベテランライダー我満隆のX-up。180°以上深く入ってますね。ストレートジャンプではなくヒップ(側面に着地する形状)の地形でやっているのもポイントです。

Photo:Naoki Gaman/八甲田某所

こちらは同じくJykkライダー麻生航太のX-up。入りすぎてて意味がわかりません。50°くらい分けてほしい。

Photo:Naoki Gaman/G-trail

●BMXのかっこいいX-up

秋田県のBMXライダー「ムック」のX-up。ハンドルの入りっぷりもすごいけど身体とBMXが斜めになる感じもかっこいい!ムックのX-upは一度反対側に少しひねってから勢いをつけて入れるので動きも独特でおしゃれです。スノーボードがうまいムック、スノースクートもやったらすごそう…(やってほしい)

Photo:Naoki Gaman/岩手県九戸村コロポックルランド

ロシアの女性BMXライダーЕlizaveta Posadskikh(リザ)のX-up。わたしは身長152cmですがリザもそのくらいかもっと小さいかも?リーチもそんなに変わらないのにこんなに綺麗に入るなんてリスペクトしかありません。彼女はバースピンもうまい。

Photo:Naoki Gaman/クロアチア・オシエク


アルゼンチンの女性BMXライダーAnalia Zacarias(アナリア)のX-up。入ってる〜!!!本人的にも史上最高に入ったみたいで大喜びでした。よく見ると右足がペダルから離れているから、ワンフットX-upですね。

Photo:Naoki Gaman/中国・成都

進化系のワンフットX-upをわかりやすい角度から。スイスの女性BMXライダーNikita Ducarroz(ニキータ)です。こちらはストレートジャンプではなくクォーターでのトリック。スノーの世界だとハーフパイプでトリックしているみたいな感じですね。X-upはこんな感じの組み合わせも可能で、他には片手を離したワンハンドX-upなどもあります。ニキータはクォーターでのワンフット○○とかワンハンド○○とかが本当にかっこいい!

Photo:Naoki Gaman/アメリカ・ハンティントンビーチVANSパーク

最後はフランスのJorisCoulombで、このマガジンでもおすすめハンドルバーステムなどの記事で度々紹介しているBMXブランドSubrosaのライダーです。X-upと言って良いのかいまいち謎ですがレールでのトリック。ペグがないスノースクートではちょっと難しいですが、何かのヒントになるかも…??クリエイティブなライダーがいつかスノースクートのJIBで何かやってくれることを勝手に期待してます。

Photo:Naoki Gaman/エストニア・タリン

今回は、勝手にはじまった「奥深きフリースタイルトリックの世界シリーズ」ということで、X-upについてご紹介しました。
180°ひねることができたらそれはもうX-up!だけどそれ以上のものを求めて追求していくのもまたフリースタイルの面白さです。

X-upの練習自体はそんなに危険なことはなく、ストレートジャンプが飛べるライダーならまずは空中でちょっと動いてみるところからはじめて、徐々に角度を増やしていけば大きなクラッシュをすることもほぼありません。(いきなり思いっきり入れてみたら戻せなくなってそのまま着地、大クラッシュしたという話を聞いたことがあるので徐々にやりましょう。笑)

ハンドルを少しでもひねることができれば、少しのギャップやバニーホップなどでもちょっとひねって遊べて楽しいですよ!ぜひみなさんチャレンジしてみてくださいね!!

関連記事一覧

COLUMN

スノースクートライダーにもぜひ体験してほしいBMXレースの世界

こんばんは。SnowscootMagazine編集担当・フォトグラファーのナオキングことガマンナオキです。 冬が近づくに…

FROM Naoki Gaman 3686 views
EVENT REPORTCOLUMNFROM RIDER

10歳ながらキャリア5年目の小学生ライダーも参加!ニセコモイワスキーリゾートでイベント開催中です!!

JYKK SNOWSCOOT ライダーのガマンタカシです! 先週からフレームを変えました! モデルはもちろん『STYLE…

FROM 我満 隆 3336 views
COLUMNFROM RIDER

ナイスなパウダースナー!?日本人初!?砂漠でSnowscoot!!

ジック スノースクート ライダーのガマンタカシです。 みなさん滑ってますか?雪が少なめの今シーズン、コンディションが良く…

FROM 我満 隆 4329 views
PRODUCTSHOW TO

【2019年版】スノースクート用ハンドルバーの選び方・人気BMXバー5選

この記事は2019年公開の記事です。 最新のおすすめハンドルバーをピックアップし新たに記事を公開しております。 2022…

FROM 吉田コオ 8624 views
FROM RIDER

念願のシグネチャーモデルリリースから、レッスンに、撮影にと動きまくった今シーズン|麻生航太21-22シーズン振り返り

こんにちは!こうたです! GWも終わり、シーズンオフされた方も多いと思いますが、僕は5/14.15の白馬五竜のイベントマ…

FROM 麻生航太 3465 views
RIDING REPORTFROM RIDER

恐怖心を打ち消してくれるオフトレ施設『長野ブラッシュ』をお勧めする3つの理由

スノースクートマガジンをご覧の皆様こんにちは。 あと1ヶ月でシーズンインなのでワクワクしている小栗(白石)です。 先日、…

FROM 小栗 '白石' 貴大 6534 views
HOW TOFROM RIDER

BMXを使ってパンピングを身につけよう。動画で解説!「家の前や公園でできる」スノースクートスキルアップトレーニング 3

Jykk Snowscootライダーの我満隆です。 今回はスノースクートスキルアップトレーニング第三弾! 引き続き、BM…

FROM 我満 隆 7474 views
SCHOOLRIDING REPORTEVENT REPORTPHOTO&MOVIE

小栗と滑ろう会@苗場スキー場に参加してきました!

こんばんは、ジックライダー兼スタッフのヒデオです。 今日は小栗と滑ろう会ということで苗場スキー場に行ってきました! アル…

FROM 渡邉英雄 2706 views

人気記事ランキング

MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

22718 views
HOW TO

基本がわかれば安全に練習できる!初心者向けスノースクートの滑…

21226 views
MAINTENANCE

How to メンテナンス|スノースクート唯一のベアリングパ…

15302 views
COLUMNFROM RIDER

“10FISルール” 知っていますか?国際スキー連盟が定める…

15132 views
HOW TO

Jykk HOW TO SNOWSCOOT® #1 スノース…

13533 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

Snowscoot Jibs|ちょっとしたHow toと共に…

13456 views
PRODUCTSFROM RIDER

カスタムSnowscoot| 72cm幅にカット!Jykkラ…

13386 views
HISTORYCOLUMN

HAPPY NEW YEAR 2020!2020年はじまりの…

12564 views
MAINTENANCE

シーズン終了のメンテナンス #2|オフシーズンの保管は居間が…

12564 views
RIDING REPORTHOW TOFROM RIDER

成功出来るイメージをしてから、出来ると信じて挑戦する|小栗'…

12529 views
HOW TO

難しそうに見えるけど実は簡単!スノースクートでリフトに乗ろう…

10418 views
HOW TO

スノーボードやスキーとほぼ一緒でOK!スノースクートをするた…

9829 views
PHOTO&MOVIECOLUMN

「Can-Can / No Foot Can-Can 」足の…

9781 views
PRODUCTSHOW TO

乗り味が大きく変化する!スノースクートのカスタムに最適なBM…

9559 views
MAINTENANCEHOW TO

How toメンテナンス|Snowscootのエッジ調整をし…

9502 views

掲載時期別に見る

フリーワード検索