Jykk HOW TO SNOWSCOOT® #6 ワンランク上の滑りへ[理論編]|Jykk公式How to ムービー
- HOW TO
Jykk Snowscootがお届けするウィンタースポーツギアSNOWSCOOT®(スノースクート)のHOW TOシリーズ!
第6弾は、ワンランク上の滑りを目指すライダーのためのステップアップ講座の理論編。
前回の動画でチャレンジした動きが何に繋がっているのか?理論的なことを含め、スノースクート歴27年のJykkライダー我満 隆が詳しくレクチャーします!
前回の動画で、片足や片手を離したり、離した手でブーツをタッチしたりと、色々な滑り方にチャレンジしていただきました!
この練習により、ターンする際に最適な身体の使い方や姿勢、バランス感覚など、様々なスキルが身につき、スノースクートを思い通りにコントロールできるようになります。
今回は、その詳細を説明しつつ、我満隆が考える滑り方の理論など、少し踏み込んだ話をしていきます。
大事なのは、「センターに乗ること」
僕がスノースクートライディングをする時に大切にしていることは「センターに乗ること」です。
ではスノースクートのセンターとはどこなのか?
ボードを平らな床に置いた時に、床に接地する部分の長さを「接雪長」と呼びます。
スノースクートには2つのボードがあるので、それぞれのボードのセンター、そして前後ボードを合わせた時のセンターと、3つのセンターがあると言えます。
その真ん中に重心を置くことが、コントロールのためにとても重要なポイントです。
前後ボードの接雪長の真ん中がつま先。
リアボードの接雪長の真ん中がかかと。
フロントボード接雪長の真ん中が前側ブッシュ。
こうして見ると、それぞれセンターに重心がある、ということが分かると思います。
片足や片手など、不安定な状態で滑ると、しっかりセンターに乗っていないと上手くコントロールできません。
前回の動画の動きができた方は、自然と良い位置に乗れるようになった、ということになります!
失速感のない、前に出る滑りをするための体勢
「失速感のない滑り、前に出る滑り」 僕は毎回、それを意識しながら滑っています。
そのために大切になってくるのが、ターン後半から次のターンにつなげる動きとその体勢です。
ターンは身体先行で始まるので、ターン前半はスノースクートの中心線より身体の中心線が内側に入っていきます。
ここで大事にしている事が、行きたい方向、曲がりたい方向にしっかりと視線を向けることです。
目だけではなく、身体を向けるイメージで、足裏はターン前半はつま先(内側の足、小指)を使い、リアボードの前側のエッジを雪面に入れる感じです。
ターン中盤にかけて、体の軸にスノースクートのフレーム中心を持ってきます。
ボードが雪面に対して立っていても寝ていても、ボードに対して垂直に踏む、というイメージです。足場を安定させ、沈み込むような動きで全体重をしっかりとボードに伝えます。
この時、足裏は爪先からカカトへと荷重を移していきます。 ブランコを立ち漕ぎする様なイメージの「パンピング」で、ターン後半にかけてリヤボード全体をしならせます。
そしてターン後半にかけて、身体の中心線は外側に移動させていきます。
エッジが食っていて足場が安定しているので、しっかり下半身は垂直に踏んでます。
ですが上半身はスノースクートの進行方向に対して少し外向き、ボードを垂直に踏んでる下半身の軸に対して外に傾いていますよね?
この姿勢ができていることで、ターン後半で既に次のターンの内側に上半身が飛び込んでいることになります。
その体勢から次のターンに繋げることで、スムーズに切り替えができます。
「パンピング」がしっかりできていれば、自然と前に走る感覚もつかめますよ。
スノースクートが進む向き、スノースクートの軸に対して、自然な体勢がつくられていくことで、切り返しが早く、スムーズに滑ることができると僕は考えています。
この一連の動きは、バイクで言うとリーンイン、リーンウィズ、リーンアウト。 スキーで言えばターンの後半は外向傾の姿勢で、というイメージになります。
実は前回の「片手滑り、離した手を足首に」の練習で、自然とこの動きができています。
アドバイス1:フロントボードは意識しすぎなくて大丈夫
強引にフロントボードをエッジングして曲がろうとすると、フロントが食い過ぎてつまってしまい失速したり、コントロールを失ってしまうことがあります。
ハンドルを押さえつけることにより、不整地での突き上げをくらって不安定になったり、腕の負担が大きくなるのもデメリットですね。
毎回腕が筋肉痛になる方は、これが原因かもしれません。
フロントが大きく接雪長が長いボードの場合は、うまくフロントを使って滑らなければいけないとは思いますが、ジックスノースクートのボードであればそこまで意識する必要はないと僕は思います。
アドバイス2:まずは「ずらし」をしっかり覚えよう
カービングターンに憧れるライダーさんは多いと思います。キレキレのターン、見た目もかっこいいし、何より爽快なので、身につけたいスキルですよね。
ですが、直滑降や、ボードをずらしながらターンするスライドターンも全て、コントロールのために重要なスキルです。 カービングだけにこだわらず、意図的にずらしてみたり、面を意識して滑ってみたり。色々な滑り方、遊び方をしてボードの感覚を身につけることが、結果的に綺麗な滑り、かっこいい滑りに繋がると僕は考えています。
まずはとにかく綺麗に均等にずらしながら滑ることができるように。 慣れてきたらそのズレを少なくしていく。 それがカービングへの近道だと感じています。
ネット上に情報が溢れている現代、色々な考え方に触れる機会があると思いますが、正解はひとつではありません。
これが正解、これは間違いと決めつけずに、色々試して考えて、自分に合ったやり方を見つけてみてくださいね。
もっと詳しく知りたい、直接レクチャーしてほしい、という方がもしいたら、時々開催している僕のスクールやライディングセッションにもぜひご参加いただけたら嬉しいです!