コントロールしている感がめっちゃ楽しい!我満隆が「ONE-D Glitch」を自分好みにカスタマイズして乗ってみました
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JYKK SNOWSCOOT ライダーの我満隆です。
今回はリニューアルされた“ONE-D Glitch”を実際に僕好みにカスタムしちゃおう!という企画です。
ONE-D Glitchをベースに、僕が遊びやすいように各パーツチョイスやセッティングを含めた調整を行いましたので是非参考にしてみてください。
(撮影日に新グラフィックボードが間に合わなかったので旧グラフィックボードですが、スペックは一緒です🙇♂)
まずはボードですね。
標準で装備されるG-1ボードは僕が開発に携わったボードでもあります。
それをさらに僕好みな動きに対応させるために一番大事なエッジの調整を行います。
これはチューンナップショップさんにお願いしてベース-1°、サイド89°に。(88°ファイル)
エッジチューンナップについて詳しくはこちらの記事をチェック!
そして、チューンナップショップさんから戻ってきたボードを自分でダリング。
ダリングについても以前のマガジンでアップしているのでぜひ!
ダリングする範囲は下の写真を参照(分かりやすいようにマスキングテープを貼っています。)
次にボードに取付ブッシュをセットし、フレームに取り付けします。
で、ここの調整がライダーさんによっては様々な好みやノウハウがあると思うのですが、今回はG-1ボードということで、このボードの特性を更に活かすために僕なりのセットアップを施しました。
G-1ボードはフロント、リヤボード共にキャンバーボードになっています。
滑りやすいようにほんの少し柔らかく、取り回しを良くするために全体的に短めのボードレングスですが、それとバランスを取ってあげる意味で、特にリヤボードはキャンバーが強めで“柔らかいけどコシのある“ボード特性が特徴です。
(フレームに取り付けた状態、無荷重でキャンバー高さが5㎜)
上記写真から特にリヤボードはライディング時に体重がかかります。
それによりこの値が0㎜に近くなると考えると…
ボードレベルを無荷重状態で同一面にセットしてしまうと、特にフロントボードが強く接雪し過ぎてしまい失速しがちになります。
ターン時にもフロントエッジが喰い過ぎる傾向になり、ピッチング方向の挙動が乱れがちになります。
硬いゲレンデであれば、それも考慮してそのようなセッティングもありだと思いますが、今回は遊びやすいように僕の好みを反映させたセッティングを行いました。
自分からコントロールしていくスタイルの乗り方なので、フロントボードの特性やセッティングによって“荷重移動させられてしまう”乗り味が凄く苦手。
(荷重移動を上手く使いライディングをするのですが、それが受け身だと途端に操作が難しく感じてしまうのです。)
それではどの様なボードセッティングにしているのかというと
(黒のマークは接雪点。リヤボードは無荷重で接雪した状態に対してフロントボード後ろ側は4㎜アップ。)
(黒マークは接雪点。フロントボード前側で6.5㎜アップ。)
しっかりとリヤボードが(リヤボード接雪点)が接地した状態に対して、フロントボードがこの状態になるようにブッシュ上のステンレススペーサー量で調整します。
(調整用に2㎜6枚付属、足りない場合はオプションとして追加購入できます。)
今回のフレーム、ボードに使用したスペーサー量は、
ブッシュ前側から0mm-2mm-3mm-0mm
(フレーム、ボードが変わると固体差により必ずしもこの数値にはなりません。あくまでも参考に。)
セッティングに使う台(フラットなテーブルでOKです。但し毎回同じものを使うこと)に置いたときにハンドルが左右に少し動くくらい、リヤボードに対してフロントボードが浮いています。
これによりフロントからの突き上げが優しくなること、フロントのエッジの喰い方が穏やかになり、失速しにくく、ピッチングが乱れず、上半身の姿勢と視線が乱れにくくなります。
あとはライディングポジション!
とてもとても大事なので以前のマガジン記事をもう一度参照してください!
ハンドルバーの幅について
ハンドルバーの高さについて
まずはステムを交換しました。
(左が純正フロントロードステム。右が今回用意したトップロードステム。ステムのみで高さがこんなに違います。)
BMXブランドSUBROSAのUPLIFT UPLOAD STEMに変更。
36㎜ライズで長さは50㎜です。
ハンドルバーはBMXブランドBSDのZING BARに変更。
高さは9.25インチ
(下が純正ハンドル。上がBSD製のハンドル。)
(ハンドルバー単体での高さの違いが分かりやすいと思います。)
こちらは今回は手元にあったバーをそのまま使用しました。
幅は680㎜にしてあります。
これでステム取付時にステム下のスペーサーを抜いてベタ下げで取り付けます。
ステムベタ下げだけど、ステムとハンドルバーそのものの高さでポジションを出すイメージです。
これにより短いトップチューブ長ながら“懐を深く使える”イメージとなりスノースクートをコントロールしやすくなります。
今回はボードに対してハンドルバーの高さが少し高いかな?とも思いましたが、結果的にはパウダー急斜面も安定して滑ることができました。
あとはホットワックスをしてカスタムセッティング終了!
ということで、ホームゲレンデのひとつ、青森スプリングスキーリゾートで一日しっかりと滑ってきましたよ!
朝はちょい寝坊したので朝イチパウダーは逃しましたが…
久々ONE-D乗ったけど膝ぐらいなら意外とパウダー行ける!
喰われたあとの不整地やゲレンデ、パークもしっかり楽しむことができました!
いつもライディングしているSTYLE-Gと比べるとバランスポイントが狭く、スピードが上がってしまうと少し頼りなくも感じます。
やはり絶対的な安定感はSTYLE-Gですね!
それでもONE-D、正直に言って普通の整備されたゲレンデレベルであれば十分に楽しめます!
ボードレングスが短いことによる圧倒的な取り回しの良さ、全体に軽量なこともあり小気味良くポップな乗り味。
何よりもコントロールしている感がめっちゃ楽しい!
上にも書いた通り、バランスポイントが狭いのですが、裏を返せば“イイ位置に乗る”という練習ができる。
滑っていて楽しいながらも、久々にONE-Dで滑ったらめちゃくちゃイイ練習になりました。
廉価モデル入門モデルというイメージを持たれることが多いのONE-Dですが、スノースクートのスピリットがしっかりとあり、決して侮れない、とても良くできたモデルだと言えます。
今だからこそ!?上手いライダーさんにも乗ってもらいたいと思いましたよ!
既にONE-Dでスノースクートを楽しんで頂いているライダーさんには今回のカスタム内容を参考にして頂き、もっともっとスノースクートライディングが楽しいものになれば嬉しいです。
またスノースクートに興味が沸いたけど、まだ購入されていない、もしくは迷っている方にも、価格が抑えられたONE-Dでまずはスノースクートを楽しんで頂きたいなと思います。
先日初めてスノースクートにチャレンジして頂いた女性の方もリフト2本でこの様にコントロールして滑れるようになりましたよ!
今回はエッジの調整、ボード取付セッティング、そしてポジションと大きく分けて3つのポイントを僕のイメージで楽しくライディング出来るようにカスタムしました。
長年ライディングしているライダーさんには自身のスタイルや好みもあり、必ずしも今回書いたことが当てはまる訳ではありません。
あくまでも参考に。スノースクートを楽しむためのヒントになれば嬉しいです。